仕事内容や職種に関わらず、仕事をしていたら人に何かを説明する場面は必ずありますよね。
面接でも自己PRやエピソードトーク、質問された時の回答などで説明する事は多いです。
私が面接をしている時も、結局何を言いたいのか分からない人がいますが、そういう人はやっぱり不合格になります。
説明が下手で悩んでる方や説明が上手くなりたいと思ってる方はいませんか?
この記事では、説明が下手の人の特徴を元に、説明が上手い人の特徴を解説していきます。
本記事の内容
- 説明が下手な人の特徴
- 説明が上手い人の特徴
- 説明が下手な人との付き合い方
本記事の信頼性
この記事を書いている私は、会社員時代から新卒・中途の面接官を担当し、独立した今でも年間1000人以上の新卒・中途の面接を様々な業種の企業様で実施しています。
説明が下手な人の特徴を元に、その改善策をご紹介していきます。
説明が下手な人の特徴
概要はこちらです。
- 説明する順番(組み立て)が悪い
- 説明不足、説明過多が多い
- 話の主旨(論点)が分からない
- 言葉選びが自分勝手
- 「えーと」や「あのー」が多い
- 事実よりも感情で話している
1、説明する順番(組み立て)が悪い
説明が下手な人は、話の流れが前後したり、組み立てが悪いので話が繋がらなかったりします。
原因
自分が話したいように話していて、頭に思いついた事をそのまま説明しているからです。
話を聞いてる方は話の要点が分からず、説明中に疑問ばかりです。
「それはいつの話?」
「さっきの場面とはどっちが先?」
「なんで急に○○が出てくるの?」
説明している最中によく質問される人はこれに当てはまります。
改善ポイント
自分が話したいことを話すのではなく、常に相手にとって分かりやすいかどうかを意識しましょう。
ゆっくりでも良いので、正確に相手に伝わるように理解しやすい内容や順番で話すようにしましょう。
初めのうちは、
「順番に話しますね」
と口に出して説明すれば、おのずと話す順番が整理できたりします。
2、説明不足、説明過多が多い
説明が下手な人は、内容が薄かったり、説明が長くて結局何が言いたいのか分からない事があります。
原因
これも1に近いですが、相説明不足や説明過多はいずれにしても伝えるべき内容が整理されていないのと、伝える相手の事を考えていないからです。
説明不足だとなぜそうなったのか分からない事が多く、説明過多だと話が長くて結論が分かりにくいです。
改善ポイント
説明する相手のレベルを理解して、しっかりと説明するべき内容を整理しましょう。自分本位な説明だと説明不足になりがちですし、内容が整理されてないと同じ事を繰り返して説明してしまったりします。
3、話の主旨(論点)が分からない
説明が下手な人は、質問をするとよく分からない返答をする事があります。的を得ない内容や、答えになっていない事も多々あります。
原因
聞かれてる事を理解していなかったり、リサーチ不足や勉強不足です。そもそも説明する内容を自分が100%理解してない事が原因です。
その状態で無理やり説明を進めても結局何が言いたいのか分からないという結果になります。
また、書いてある事を説明しているだけの人もこのパターンが多いです。
改善ポイント
自分が関わっている仕事のジャンルは常にリサーチしておきましょう。整理する時間がなかったら無理に誤魔化そうとせずに、
「すいません、それについては自分の中で意見がまとまっていないのですが・・」
と言ってしまった方が良いです。
4、言葉選びが自分勝手
説明が下手な人は、自分とは違う領域の人に対しても、省略文字や横文字や専門用語を使い相手を混乱させる事があります。
原因
単純に賢いと思われたかったり、マウントを取りたいだけです。
逆に、
「この人の説明分かりづらいな」
と思われるだけなのでやめましょう。
本当に賢い人は相手に合わせて多種多様な言葉選びができます。仮に専門用語を使ったとしてもすぐにその解説を入れます。
改善ポイント
難しい言葉や専門用語は使わずに、相手に合わせた言葉選びをしましょう。
相手に合わせるのが苦手な方は、どんな時でも中学生に説明してると思って言葉選びをしましょう。
誰でも分かる言葉で説明するのは基本中の基本です。
5、「えーと」や「あのー」が多い
説明が下手な人は、「えーと」や「あのー」が多く、話のテンポが悪い傾向にあります。
原因
緊張で出てしまう時は仕方ありませんが、緊張以外では下記の2点が主な原因です。
「自分の言葉で話せていない」
「考えがまとまっていない」
だから間をつなぐ言葉が出てきてしまうのです。
例えば、テレビで見た面白い話や自分に起こった出来事を話す時には、言葉が詰まる事は少ないと思います。
改善ポイント
仕事の状況から聞かれるであろう事柄を日頃から準備しておきましょう。
そして、その事柄の事実にプラスして自分の考えや見解も整理しておきましょう。
6、事実よりも感情で話している
以前にも書きましたが、自分の勝手な解釈で物事を説明する人です。事実を話していないので、途中から論点がズレたり辻褄が合わなくなる事があります。
原因
これに関しては、気づかずにやってしまっている人が多いです。
簡単に言うと、
「今日は寒いです」が解釈で、
「今日の気温は10°cです」が事実です。
10℃でも寒くないと感じる人もいますよね。だから「寒い」というのは事実ではなく、その人が感じた主観にすぎません。
改善ポイント
客観的な視点を持つようにしましょう。そして説明する内容が「事実」なのかどうかを意識して、まずは事実を伝えた上で、その次に自分の意見を伝えるようにしましょう。
説明が上手い人の特徴
ここまで説明が下手な人の特徴を上げましたが、それが全てできてる人が説明が上手い人になります。
まとめるとこちらです。
- 説明するべき内容が頭の中で整理されている
- 相手の立場に立って説明する順番や内容を決めている
- 誰にでもわかる言葉を使う
- 結論とその理由が明確で分かりやすい
- 事実と自分の意見をしっかり区別して説明している
- 分かりにくい内容の時は例文を用いて相手がイメージしやすいように説明する
- 質問されるであろう事柄を事前に抑えている
- 話し方がスムーズで聞きやすい
説明が下手な人との付き合い方
説明が下手の上司
あなたの上司が説明が下手な場合、指示された内容が分からず仕事に支障をきたすこともありますよね。
そして、ミスをしたらあなたのせいになるかもしれません。
上司の説明下手を直すのは難しいので、あなたから歩み寄ってあげましょう。
・集中して話を聞く
何が言いたいのかを頭をフル回転させて聞いてあげてください。
・内容が分からず曖昧なままにしない
「多分、これのことかな」
と憶測で動くとミスにつながります。必ず100%理解できた状態で終わらせてください。
・丁寧に質問をする
「でしたら○○ということでよろしいですかね?」
「自分の理解不足ですいません。ここはどういう事でしょうか?」
説明が下手な部下との付き合い方
あなたの部下が説明が下手な場合は、イライラせずに丁寧に教えてあげましょう。
特に最初はいろいろ教えてもいっぺんに改善できないので、手っ取り早くまずは「結論から話すこと」を教えましょう。
それだけでも何が言いたいのか分からないという事にはならないと思います。
その次に、その結論に至った理由・原因を箇条書きで説明するように教えましょう。
「結論は○○です。」
「その理由は3つあります。1・・2・・3・・」
これさえできれば大部分は解消されていきます。
この時、理由や原因の説明が意味不明な時もありますが、そこはゆっくりと教えてあげましょう。
まとめ
説明が下手な人は頭が悪いと言われる事がありますが、そんな事はありません。
逆に頭が良くても説明が下手な人はたくさんいます。
頭の良し悪しは関係なく説明が下手の人は、
「相手が知りたい事を説明できないていない」
という事です。
説明は相手のためにするものなので、
- 常に相手の立場に立って説明をする
- 自分が関わってる事柄は日頃から準備・整理しておく
相手への思いやりと準備不足を意識すれば、ほとんどの事は解消されます。
仕事ができる人は、どんな職種の人でも説明は上手いです。
ちなみに私がここ数年で一番説明が上手いと思った方は、運送会社の部長さんでした。
私が、
「○○さんは本当に説明が分かりやすいですね」
と伝えると、
「カーナビがない時代から道をよく教えてるからかな〜。配達は時間厳守だから目的地を正確に伝えないとね」
と言っていました。
説明が下手でお悩みの方は練習してみてはいかがでしょうか?
タクシーに乗った時に、1回の説明で自分の家に辿り着けるかやってみてたり、友達にある目的地までの道を伝えて、地図を見ないで辿るつけるかやってみたりするだけで、説明の練習になります。